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8巻
ウィッチウォッチ ・ 2022-11-04
ウィッチウォッチ 8巻
あらすじ
乙木家の平穏はカンシの軽率な嘘によって粉々に砕け散る。ネットの海へ放たれた根も葉もない噂は、瞬く間に校内を席巻し、モリヒトの胃をキリキリと締め上げる。だが真の災難はここからだった。ニコの制御不能な魔法で、身体の一部が異常伸長する異変が発生。秘密を抱えたまま、この無様な姿で白昼の町を駆け抜ける帰宅路は、もはや生存競争そのものだ。恋のときめきも、魔法の暴走も、すべてをごった煮にした最強の日常劇が、ここにある。
ネタバレ
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事の発端は、カンシが暇つぶしにSNSへ書き込んだ架空の「学校の怪談」だった。それがまさかのバズりを引き起こし、都市伝説として定着。校内の空気は一変し、生徒会長・真神圭護からの冷徹な監視が始まる。しかし、運命の悪戯はそれだけでは終わらない。ニコが使用した身体変化魔法が暴走し、右腕が数十メートルまで伸びるという事態に陥ったのだ。目立つことだけは避けなければならない状況下で、モリヒトはニコを隠しながら帰宅する荒技を強行する。道中、偶然通りかかったクラスメイトたちを、カンシの機転(という名の更なる大ボラ)で煙に巻きつつ、モリヒトはニコを背負い、夜の路地裏へと飛び込む。だが、追撃してくるのは生徒会だけではない。魔法の影響で身体が制御不能になるニコを必死に支えるモリヒトの手には、かつてない体温が伝わっていた。単なるトラブル対応の最中、二人の間に流れる空気が、友人という枠を超えた濃密な沈黙を孕む。魔法を解くための詠唱と、増幅し続ける乙木家の絆。結末、ニコの腕は元に戻るが、心の距離は少しだけ近づいてしまった。コメディの皮を被った、あまりに純度の高い青春の一頁だ。