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30巻
バガボンド ・ 2009-05-28
バガボンド 30巻
あらすじ
「強い」とはどういうことか——。無敗の剣豪・宮本武蔵の生涯を井上雄彦が描く歴史巨編、第30巻。右足に深く残る疼きは消えず、命のやりとりから引き離された武蔵の行く末は、暗く沈んで見える。何のために生きるのか——答えの見えぬ日々のなかで、武蔵は静かに来し方を振り返る。剣も、自分も、この世のすべてがひとつながりであった、あの若き日の感覚を取り戻したい。強さを外に求め続けた男が、初めて内側に目を向け、自然や周囲の人々とのつながりのなかに新たな「強さ」の輪郭を探し始める。立ち合いよりも心の旅を色濃く描く、内省の一冊。
ネタバレ
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【この巻の見どころ・結末に触れます】右足の傷は癒えきらず、武蔵はもはや以前のように駆け、斬ることができない。命を懸けた立ち合いから遠ざけられ、これから何を頼りに生きればいいのか、その先は闇のように見えない。焦りと空虚を抱えながら、武蔵は過ぎ去った日々をたどり直す。かつて刀を握れば、風も土も敵も、すべてが途切れなく一つに感じられた——あの澄んだ感覚をもう一度掴みたい。強さとは他者を打ち負かすことではなく、世界とつながり直すことかもしれない。そんな新しい問いが芽生え、武蔵の内面がゆっくりと変わっていく静かな転機の巻。