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7巻
大奥 ・ 2011-06-28
大奥 7巻
あらすじ
七代将軍・家継の短すぎる治世を看取り、ついに紀州より徳川吉宗が江戸城へ迎え入れられる。男ばかりの大奥に持ち込まれたのは、享保の改革という名の圧倒的な現実だ。華美な贅を削ぎ落とし、飢饉と疫病に塗れた市井を救うべく、質素倹約を貫く「米将軍」の戦いが始まる。女将軍が背負うのは、幕府の存続というあまりに重い宿命。腐りきった大奥の悪習を根底から覆し、国を根本から作り変えるために、吉宗は静かに、しかし冷徹な眼差しで江戸の空気を塗り替えていく。
ネタバレ
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家継の早すぎる死によって、徳川の血脈は窮地に立たされる。そこに現れたのは、質実剛健を絵に描いたような吉宗だ。彼女の視点は常に大奥の内側ではなく、飢えに苦しむ領民の生活に向けられている。吉宗は、家宣時代の贅沢な残滓を一切許さない。御台所や側室たちが纏う絢爛豪華な着物を引き剥がし、大奥の男たちの虚栄心を冷たくあしらう様子は圧巻だ。しかし、彼女を待っていたのは単なる倹約の強要ではない。長年積み重なった大奥の闇、すなわち男たちが権力にしがみつくためのドロドロとした閨閥争いを、吉宗は「政策」という刃で切り裂いていく。特に、加納久通という稀代の腹心を従え、幕政を刷新していく過程での孤独は凄まじい。彼女は己の私情を殺し、将軍という孤独な怪物として生きる覚悟を決める。男をただの道具として使い捨て、幕府という組織を再び機能させるため、吉宗はあえて嫌われ者となる道を選ぶのだ。大奥の空気が、かつてない緊張感と、真の統治者に対する畏怖で満たされていく様は必見である。