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39巻
僕のヒーローアカデミア ・ 2023-11-02
僕のヒーローアカデミア 39巻
あらすじ
異形差別の嵐が街を飲み込む中、敵連合のスピナーは「見てくれ」と願う子どもたちから目を逸らしたまま暴走する。その前に立つのは、自らも異形の傷を抱える障子目蔵。一方、トガヒミコは「普通」で塗りつぶされた生い立ちを吐き出し、麗日お茶子は友達として彼女の狂気と恋心に真っ向から向き合う。最終局面で交錯する二つの対話が、ヒーローとは誰を救う職業なのかを根底から問い直す。
ネタバレ
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最終戦争の異形前線で、スピナーは黒霧の力と異形群衆を率いて街を覆う。彼が掲げるのはデストロの理想の残骸であり、見られることを恐れてきた者たちへの「復讐」だ。障子目蔵は六本の腕で味方を守りながらスピナーに肉薄し、かつて顔を隠して生きた少年時代を晒して叫ぶ——異形は隠れるためではなく、並んで生きるために手を伸ばせ、と。スピナーの刀が止まった瞬間、群衆の殺意は揺らぎ、差別の連鎖が一本だけ断たれる。並行して、トガヒミコはお茶子の血と笑顔に執着し、ヒーロー社会が押しつけてきた「普通」を刃に変えて襲いかかる。お茶子は回避ではなく受容で応じ、トガが欲しがっていた「好きを言っていい世界」に踏み込んでいく。変身と血液の乱舞のなか、二人の距離は殺し合いから告白に近づく。第39巻は大技の応酬より、誰かに見てほしい/誰かを受け止めたいという欲望が戦線を動かす。障子の演説とお茶子の決断が、勝敗表に載らない戦果として残る。