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31巻
ベルセルク ・ 2006-09-29
ベルセルク 31巻
あらすじ
異形の軍勢が海を渡り、ミッドランドの地は狂気と血に染まる。聖都ヴリタニスに迫るクシャーンの魔獣軍団に対し、ガッツは狂戦士の甲冑に身を焦がしながら、限界を超えた殺戮を繰り返す。内なる獣の咆哮が意識を飲み込もうとも、彼は大剣を振るい続け、守るべき仲間との絆を死守する。光と闇が混濁する中、グリフィスは自身の理想郷を具現化すべく、神のごとき威光で戦火を支配していく。脆くも崩れ去る理の果て、剣を振るう者と夢を抱く者の対峙が、この世界の運命を決定的な終焉へと引き寄せる。
ネタバレ
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ヴリタニスを包囲するガネーシュカ大帝の魔獣軍団は、現実の境界を侵食し、街を地獄絵図へと変貌させる。ガッツの纏う狂戦士の甲冑は、彼自身の肉体から流れ出る鮮血を燃料として作動し、骨が砕ける音さえも抑え込んで敵をなぎ倒す凄惨な戦いを強いる。シールケの必死の導きがなければ、ガッツの自我は闇に消滅していたはずだ。戦場の中央、グリフィスは圧倒的なカリスマで新・鷹の団を指揮し、まるで伝説の英雄が降臨したかのように敵を殲滅していく。だが、その光の裏側には、人間を人間とも思わぬ冷徹な演算が存在する。かつての宿命は、クシャーンの妖術が生み出した巨大な化け物という共通の敵を前に、奇妙な形で重なり合う。死線を超えた先で、ガッツは自らの肉体に刻まれた呪いが、かつての仲間であるグリフィスの光によってより深く疼くことを痛感する。仲間を守るという唯一の目的が、彼を人間として留まらせる最後の錨となり、ガッツは自らの血と肉を削り、理不尽なまでの絶望に立ち向かう。戦乱の先にあるのは再会か、それとも破滅的な対立か。神の如きグリフィスの足元で、無数の命が塵のように散っていく光景が、世界の変容を誰よりも饒舌に物語る。