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9巻

赤髪の白雪姫 ・ 2013-03-05

赤髪の白雪姫 9巻

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あらすじ

リリアスの街を蝕む正体不明の熱病。白雪は薬剤師としての矜持を賭け、リュウと共に過酷な隔離環境へと踏み込む。感染拡大を止めるため、彼女はイザナ殿下に対し、関所の完全封鎖という非情かつ英断を突きつけた。一方、ゼンもまた北の都でこの危機を知り、白雪の身を案じながらも、国を守るための戦いへと突き進む。運命の歯車が軋み、薬師と王子の絆が、絶望的な状況下でいっそう強く研ぎ澄まされていく第九巻。 緊迫の第9巻! 2013年3月刊。

ネタバレ

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リリアスの地に蔓延する病は、単なる疫病ではなく、特定の植物の毒性が変異した人為的な側面を持つものだった。白雪は自らも感染のリスクを負いながら、昼夜を問わず調合に没頭し、その瞳には弱音など微塵も宿らない。彼女がイザナに直訴した関所封鎖は、街を切り捨てるのではなく、国全体を守るための冷徹な選択肢だった。その重圧を理解したイザナは、白雪を王宮の保護下に置くという枠組みを超え、一人の宮廷薬剤師としてその覚悟を認める。一方、ウィラントへ向かっていたゼンは、白雪が前線で孤軍奮闘しているという事実に、胸を締め付けられながらも、王室の威信をかけて病の根源を断つべく奔走する。城の外で離れ離れになった二人が、それぞれの立場で国を支え、守り抜こうとする姿勢は、かつての身分差に縛られていた頃とは比較にならないほど力強い。白雪が見出した「病の元凶となる菌の特定」という希望が、いかにして絶望を塗り替えていくのか。その結末には、白雪が薬師としてだけでなく、一人の人間としてゼンと対等に歩むための、決定的な決意が刻まれている。

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