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3巻
赤髪の白雪姫 ・ 2009-03-05
赤髪の白雪姫 3巻
あらすじ
静かなる威圧が、王城ウィスタールの空気を凍らせる。第一王子イザナの帰還により、ゼンと白雪の穏やかな日常は脆くも崩れ去った。白雪の存在を「ゼンを揺るがす楔」と断じるイザナは、かつて白雪を窮地に追い込んだタンバルン国のラジ王子を城へと招き入れる。身分という名の絶対的な壁、そして過去の因縁。理不尽な再会が、白雪に自身の覚悟を問う。この巻は、互いへの想いを守り抜くために、彼女が何を選択し、どう立ち向かうのかを見届けるための記録である。 2009年3月刊。
ネタバレ
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イザナの狙いは明白だ。白雪という存在が、王族であるゼンの未来にどの程度のノイズとなるか。ラジ王子を宮廷に招き入れたのは、その適合試験に他ならない。再会したラジは相変わらず傲慢だが、白雪はその瞳に微かな動揺と変化を読み取る。一方、ゼンは兄イザナの策に翻弄されながらも、白雪を王室の醜い政治劇から切り離そうと奔走する。だが白雪は、影のように付き従うことを拒み、自らの手で今の立場を掴み取る決意を固める。物語の核となるのは、森の奥で交わした誓いと、宮廷という巨大な歯車との衝突だ。白雪は単なる薬剤師としてではなく、ゼンの隣に立つにふさわしい「意志を持つ個人」として、ラジとの対話に挑む。イザナの冷徹な観察眼の前で、白雪が見せた一筋の矜持。それはゼンの心に新たな火を灯し、二人の関係は「守られる側」から「共闘する側」へと決定的な変貌を遂げる。過去を清算し、王城という閉鎖的な箱庭で、彼女は己の居場所を力強く証明する。