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24巻
赤髪の白雪姫 ・ 2021-06-04
赤髪の白雪姫 24巻
あらすじ
華やかな夜会は一転、充満する毒香と昏倒する人々で地獄絵図と化す。白雪とオビが救護に奔走する裏で、エイセツは自身の忌まわしい過去を投影させる如く、会場を去る夫人の背中を冷徹に追った。王室薬種商としての矜持と、個人の因縁が交錯する極限の夜。白雪の知性とエイセツの執念が、この禍々しい事件の真相を白日の下に晒す。薬学の知識だけでは越えられない、人の情念が渦巻く極上のドラマ。かつてない緊迫感と情動が、登場人物たちの絆を容赦なく試す。
ネタバレ
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夜会の優雅な空気を切り裂いたのは、客人たちを無差別に襲った化学的な昏倒という名の暴力だった。白雪は会場に満ちた異臭から、特定の植物由来の神経毒を即座に特定。オビと共に救助にあたるが、その薬物効果は予測を超える速度で浸食を広げていた。混乱の最中、悠然と会場を後にする一人の夫人の存在をエイセツが見逃すはずもなかった。その女の佇まい、そして纏う香りが、エイセツの幼少期の記憶――権力に翻弄され、愛する者を奪われた日の悪夢を呼び覚ます。エイセツは単身、護衛の制止を振り切って追走を開始。一方、白雪は毒の調合の意図が「殺害」ではなく「攪乱」にあることを見抜き、犯人が仕掛けた真の標的が要人ではなく、ある特定の『秘密』であることを突き止める。毒の成分から導き出された結論は、王室を揺るがす旧弊な派閥闘争の影。エイセツが夫人の行く手を阻み、冷徹に問い詰める刹那、女は嘲るように己の目的を告げた。それは、エイセツが守りたかった過去の亡霊そのものだった。白雪は解毒剤の調合に成功するが、それは皮肉にもエイセツが直面する残酷な真実を、より鮮明に暴き出すこととなった。